ストレートネックとは?
ストレートネックは、頸椎にあるべき自然なカーブが崩れ、首のラインが真っ直ぐな状態をそのように呼びます。
この状態ですと、頭の重みをうまく分散できず、主に首や肩の筋肉に負担が集中し続けるので、肩こりや頭痛などの原因になってしまうのです。さらに手や腕のしびれ・神経痛、めまい、さらには自律神経が不安定になり様々な不調となる例も多いので注意が必要です。
大丈夫、ストレートネックは改善できます。
病院では、ストレートネックは治ることがないと言われる場合が多いらしいのですが、決してそうではなく、あきらめる必要はありません。実際に、当院ではストレートネックによる症状でもたくさんの方が改善しています。また、X-Ray(レントゲン)検査で良くなっている状態を確認できた例もあります。
どうして改善したのでしょう。それは上部頸椎が整うことで頭と首のバランスが改善した結果です。これはストレートネックをつくり出す大きな要因が、上部頸椎のズレによる頭の傾きであるためで、頭の傾きが改善すると首のラインは自然に整っていくのです。猫背の場合も似たようなもので、バランスの要である頭が良い位置で安定すると自然に姿勢が伸びていきます。
ストレートネックが改善すると同時に、背骨や骨盤など全体的なバランスも改善することになります。ストレートネックは、程度によっては改善するまでに少々時間が必要となってきますので、やはり悪化させないことが大切です。
ところで、ストレートネックを改善させるために「首丸めたタオルなどを入れて仰向けに寝るのが良い」という話を聞きます。でも、そのような強引なやり方はかえって首に負担をかけてしまうことがありますので控えた方がよいです。他にも無責任な情報が多いので注意が必要です。
ストレートネックになることは防げます。
さて、ストレートネックは、普段の姿勢にもある程度の注意は必要です。上部頸椎が整うと自然に姿勢は正しやすくなるのですが、日常の姿勢があまり悪いと悪化していく恐れがあります。最近は、幼少期からスマホやゲーム機など極端に頭を下げ続けている人が多く、しかもその時間が一日の中で長いので、将来のためにも特に気をつけて欲しいです。
ここに「頭の下げ方によってどのくらい首に負荷がかかるのか」という研究データを紹介します。ぜひ参考にしてください。(ハンスラージの解析より)
頭の重さは4~6㎏です。ところが下を向く角度によって首にかかる頭の重さがこんなにも増えるのです。一時的であれば問題なくても長時間その姿勢を続けると、首に相当量の負担がかかり続けることになります。
電車の中では、頭の重さが27㎏くらいになってしまっている人をよく見かけます。これを毎日続けて問題が起こらなかったら、その方が不自然です。
特に、スマホ・パソコンの使用や読書などでは、姿勢に気をつけておくことを習慣化すべきです。また、時々動かして疲れを溜めないようにするとよいでしょう。これらは自分で可能なことですので、心がけがとても大切です。
そして、自分では思うように姿勢が正せないようであれば、上部頸椎にズレが出ているはずなので、痛くなる前にお越しいただくことをおすすめ致します。このようにして、ストレートネックになることを防いでいくことができます。